構造計算のメリットを最大限に活かす

2階建てまでの木造住宅のほとんどが当てはまる4号建築物でも、最近、許容応力度計算をしている物件が少しずつ増えてきています。ただ、そのメリットを最大限に活かせきれているのでしょうか。


下記の条件を満たしていないと、許容応力度計算のメリットが十分活かされません。

許容応力度計算を自社で行っている

床伏図や屋根伏図、基礎などの構造設計を自社で行っている

性能表示制度の申請をしている


許容応力度計算を自社で行っている

外注で計算を行っている場合、プラン変更には追加料金が発生するため対応してくれません。また希望の耐震等級が取れなかったなどといったトラブルも十分考えられます。

「これで構造計算に出しますので変更できませんよ」と念押しされた方も多いのではないでしょうか。

自社で計算を行っている場合、見積書提示後でもプラン変更は自在に対応できますし、耐震等級のシミュレーションをしながらプランを作成しますので、確実に希望通りの等級のプランが出来上がります。


床伏図や屋根伏図、基礎などの構造設計を自社で行っている

これも「プレカットの見積りに出しますので、もう変更できませんよ」と念押しされた方も多いのではないでしょうか。

多くの場合、間取り図が決まればプレカット工場に構造設計を依頼します。これもプラン変更には追加料金が発生するため対応してくれません。「見積書をみたら予算に余裕があったので、リビングをもう少し広くしたかった」と言った場合でも、我慢したという方も多いのではないでしょうか。何より監理者が構造設計の意図を理解していないという絶望的な中で工事が進みます。

自社で構造設計を行っている場合、見積書提示後のプラン変更にも柔軟に対応でき、予算に合わせたプランの検討を納得いくまで行っていただけます。


性能表示制度の申請をしている

2階建てまでの木造住宅のほとんどが当てはまる4号建築物。その3号特例と4号特例では完了検査しか行われません。構造の審査も検査もありません。また、たとえ許容応力度計算を行っていると言っても、それは自己申告でしかありません。審査も検査もないので監理者に計算書を読み解く知識と技術がなければ十分な効果を得られません。

性能表示制度では、検査機関による構造計算書などの設計審査、着工後4度の検査を受けます。4号以外の建築物と同じように、事前審査と現場検査を受けられる公的な制度は非常に有益です。申請には費用が発生しますが、それに変えられない安心と自信を手に入れられます。



「許容応力度計算」というレッテルにこだわるあまり、建て主側にしわ寄せが生じている場合が多々あります。やらないよりは断然良いのですが、技術力を上げることでもっと柔軟に対応できますし、設計者、監理者が計算書や構造設計の意図を読み解けなければ十分な効果を得られれません。ましてや、トレンドとしての許容応力度計算に振り回されてプランニングで妥協させられるなど本末転倒です。



多くのサイトで「4号特例」とひとくくりで表現されていますが、実務者レベルでない方々に多い間違いで、正確には「4号建築物の3号特例と4号特例」になります。

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